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2005年
●1月。王子の起こす問題で保護者の方より苦情があると聞き、クラス全員へ王子の病気のことの説明、問題を起こす原因。見守ってほしいことを出来るだけ謙虚に伝えるため個人的に電話をかけはじめ聞いていただく。
ようやくわたしの方も説明できるだけ病気のことがわかり、どうして問題行動になるのかがわかったことや、お話する余裕もなかったことなどをお詫びしながら聞いていただき感謝の気持ち。
●2月インフルエンザで入院。高熱で発作がおきやすくなるため不安の日々。
●6月。2回目のMST手術のため入院。
■MSTとは・・・・
MSTは英語のmultiple(多数)、subpial(軟膜下)、transection(横断)の略語である。
大脳皮質はくも膜と軟膜に覆われている。大脳の血管は軟膜の上にあるので、軟膜の下で大脳皮質を切断すれば、主要な血管を損傷しないですむ。
MSTは特別にデザインされたフックを使って、大脳皮質を4 mm の深さ、5 mm の間隔で切断する。日本語では軟膜下皮質多切術と訳されている。
この操作により、てんかん発作が抑制され、しかも切断された大脳皮質の機能は温存されるのである。
清水先生のHPより引用
●前年同様に様々な検査をしてのち、骨を切断するまでで1日、MSTをかけ脳を閉じるまでで1日。間に1日あけて3日にわたっての手術となった。延べ時間は13時間半。
骨を切断したあと、借り止めをして、そのまま翌日は病棟に戻って、子供の気持ちががんばれるように配慮してくださった。骨が切断させれいても意識もしっかりあり、会話もできた。
MTSは直接脳に脳波を取るシートをかぶせて骨の邪魔がなく見える波形を読みながら、確実に脳へ邪魔をしている波形箇所を切断していく気の長くなる作業を繰り返して行う。
先生の術前の診断の通り王子の脳は広範囲にわたって切断していった。また一部脳の切除も行った。
●7月退院。
●9月園復帰。以後休まず早退もなく発作も10月に20秒程度の意識消失があったのみで元気に過ごし減薬も順調に進んでいる。