2008-10-10 Fri
十年ぶりくらいに地元のバイト時代の友人から連絡が来た。「るりだけど」
名前を聞いた瞬間にわたしは固まってしまった。
年賀状のやり取りはしていたけど、お互いの話しは別ルート経由になって久しい。
何かあったなと嫌な気持ちで固まるわたしに彼女はバイトの時のと説明をしているから、
「覚えているよ。嫌な話かと思って」
とドキドキ返事をしたら、声が詰まって、電話が旦那に替わられた。
るりちゃんの旦那はやっぱりわたしの友達で、二人を取りもったのがわたしだったりしたから電話を替わるのは不思議じゃないんだけど。
相当嫌な話しなんだと心臓がバクバクした。
そして、やっぱり嫌な話だった。
高校生のプロと言われた友人が居る。
普通の高校を中退した後、わたしの通う定時制高校へ入学してきた同級生だ。
やつは更に1年をダブったので計3回1年生をやっていた。
なのでテストで高得点を取った時など仲間内では「基本は完璧だもんね」などど揶揄されていた。
定時制は4年生なのでやつは結局6年高校へ通った。
だから高校生のプロと言われていたりした。
ちなみにわたしはやつと1年で同じクラス。
そして2年から3年に上がる時にうっかりわたしもダブってしまった為、また同じクラスになってしまった腐れ縁が出来ていた。
我が儘な困ったとこのある頑固者の一面もあったけど、気の良いとこがあり、よくわたしの足にされていた。
高校時代は学校の帰りを数人車に乗せては毎日送ってくれたし、卒業してからは遊んで帰れなくなると迎えに来てくれた。
やつの部屋は離れで独立していたから、同級生たちのたまり場のように人の出入りが多くて、
遊びに行けばゲームをする相手に困ることはなかったし、地元同士だったから、結婚してもうちに遊びにもよく来てたし、
ポチともお互いの通勤がバイクだったりするから、よく道で会ったりもしていたそうだ。
人数が少なかったせいか当時のクラスのメンバーは特別ツレってわけでもなくても、4年や5年毎日会ってれば、そりゃ互いのこともわかる。
なので、仲は良かったと思う。
誰かの結婚式とかで会ったりするとそのまま流れで飲んだりもしたけど、約束して会うような仲ではなくて、
まぁそんな不思議な友達だ。
互いのやんちゃ遍歴もなんとなくは知っていても、出身中学は違うから、遠くで見てるっていうようなそんな感じ。
うん。
それでも地元の学校だったしみんな妙に地元を離れないので、微妙に人間関係のルートが入り組みつつ、つきあいは続いていた。
遠くで元気にしている。
時々近所で声を掛け合う。
そんなつきあいがずっと続くって思ってた。
ちなみにやつのおばあちゃんのおはぎは絶品で、愛してやまないわたしに、定期的に作りすぎてしまったおはぎを運んでくるのもやつの役目だった。
家族はあきあきしてて誰も食べないのに、おばあちゃんはおはぎを作るから困るよと苦笑いをしつつ、おはぎを届けてくれる。
王子が生まれて病気になって、わたしはリアルどこでなくなってしまい、めったに会わなくなってからも、会うと「おはぎ~~」なんて軽口を叩いていた。
ついこの前もポチが近所ですれ違ったよ~~。
現地妻とは続いてるみたいだなって話しをしていたばっかりだ。
(やつはタイに現地妻(彼女)がいたのだ)
バカ野郎なやつは事故にあって死んでしまった。
遺体の損傷が激しくて、歯の治療痕で本人確認が取れたそうだ。
親よりもおばあちゃんよりも先に逝くなんて本当にバカだ。
おばあちゃんにやつの為のおはぎを作らすなんて本当に大馬鹿で、もう言葉にもならない。
高校関係への連絡のとりまとめをしながら、どんどん腹が立ってくる。
自分で言うのもなんだけど、高校時代のわたしはめちゃくちゃスタイルが良かったのだ。
当時からしたら20キロ以上は肥えている。
現実問題として喪服があっさり入らず、何着てけっていうのだと頭を抱えたりし、
当時の友人たちは容赦ない。
卒業後の友人の結婚式で会ったとき(10キロくらい肥えていた時期)にも可哀相な子を見る目で、
俺たちの想い出が穢されるーとこれってなんの視覚の暴力?とまで意地悪言われたのに、
今度はもっと会ってない友達にも会ってしまうわけで・・・。
やつのおかげですっかり罰ゲームだ。
同じように肥えた友人ともしかしたら靴も危ないかも…と慰め合いつつ、
やつのおかげで本気で迷惑!
まじめに腹立たしいと、泣き笑いだ。
昔から100倍返しでわたしにさんざんこき下ろされる役割だったやつのことだから、
きっとわたしにヒスられるのも覚悟の上だろう。
冥福なんか祈れる心境には至っていないから、思い切り心の中で罵倒してくるつもりだけど、やつの大好きで純情を捧げていた女の子をちゃんと最後のお別れに連れて行くから、バカ野郎と怒鳴ることは許して欲しいと思う。
そしたらまた今までのように「まぁた地軸自分とこに置いただろう」と呆れた顔して笑ってくれるんじゃないかってそんな風に思ってしまう。
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