2007-05-12 Sat
昨夜飲んだくれで帰宅しなかったポチも抱っこの時間には滑り込みセーフ。本日は3人で挑みました。
ポチにとっては二度目の抱っこです。
今回王子はパパが居たせいか普段とは全然違っていました。
先生にご挨拶してさぁはじめましょうってなった時、するするっとパパの背中に逃げました。
今日は先生が上半身。パパが下半身。ママが手を持って3人がかりで抱っこです。
王子は逃げた後、抱えられて、ぎゅうっと抱っこのはじまりです。
なんとなく王子がパパを気にしています。
先生がパパに気になることはなんですか?と聞いて、学校で楽しいかどうか、発作が多くなって放課後遊べていないので、王子が唯一お友達とかかわれる学校生活が楽しいのかが気になると返事をして抱っこ開始です。
でも王子は妙にリラックスしてなかなか心の奥を見せてくれません(手ごわいです)
なので、いつものようにわたしが学校でのいじめの説明をはじました。
「ぼくスイミング君が嫌い。大嫌い」
と言います。スイミング君は発達に障害があり多動と学習障害のあるように見える子です。
(ご両親がイマイチ情緒面の遅れとかいろいろなかなか認めることが出来なくて苦しんでいる最中のお子さんです)
先生に迷惑をかけるのが良くないと王子は怒っています。
このスイミング君と王子の相性が悪いのです。
スイミング君の天敵は隣のクラスのハッチャケ君です。
ハッチャケ君はハーフで園の途中でお母さんの国に帰っていたのですが、あまりに日本を恋しがって泣くので帰国して1年で隣のクラスに編入して来た子です。
児童館時代から台風の目のような子で、頭はいいのですが、我慢ということがとても苦手なお子さんです。
ハッチャケ君は運動の神様にとても愛された子なので、足も速く手の早く、向かうとこ敵なしです。
そして辛抱、我慢が利かないので、ハッチャケまくり、あっちこっちで悪さをしたり乱暴をするので、すっかり問題児になってしまった子です。
子供たちもとにかくハッチャケ君が強いので最近は集団で対応したり、ハッチャケ君が誰かにハッチャケているとやられている子を助けに行く。
そういう図式が出来上がっています。
このハッチャケ君の一番のターゲットがスイミング君です。
同じ園出身。同じ学校。いえも近所ということで、当初は仲良くしていた2人ですがハッチャケ君がスイミング君を狙うかのごとく絡まり、意地悪をし続けるので音を上げてしまいました。
ハッチャケ君は自分で仕掛けて、お友達が辛抱たまらなくなって手を出したり口で言い返すと、オンオン泣きながら作り都合の良い話を作っていいつけるという技も持っています。
ハッチャケ君のお母さんはハッチャケ君が毎日泣いて帰って、お友達への不満を口にするので、
あるきっかけで爆発。
スイミング君の家に怒鳴り込みました。
ここでスイミング君の家とハッチャケ君の家は断絶しました。
それでもハッチャケ君のスイミング君への絡みは収まりません。
さすがに毎回やられているので、スイミング君の周りの子もスイミング君の味方です。
お隣のクラスのハッチャケ君ですが、王子たちのクラスにもその悪名はとどろいているのでした。
こんな前提の中。
王子はハッチャケ君の味方です。
味方というか、数人対1という図式がかわいそうだと言います。
泣いてるハッチャケ君が気の毒に思うのだそうです。
わたしは王子が前後の空気を読めずにハッチャケ君の味方をしているのかなと思いました。
そして王子がハッチャケ君の味方をするから、
こんなにスイミング君がいじめられているのになんでだろうと、スイミング君自身も、その周りの子も思っても不思議じゃありません。
ハッチャケ君の味方はいないんですから(みんな被害者)
王子を最近いじめているグループがハッチャケ君とキツネ君ってとこでもそれが伺えます。
ハッチャケ君とキツネ君は家もお隣同士。登校班も一緒。やっぱり登校班が同じなハッチャケ君に共に立ち向かう仲間です。
キツネ君が「スイミング君の味方はするけど王子の味方は絶対にしない」と言ったのは上記のようなことがあるからかなぁと思いました。
ちなみにスイミング君は学習障害と多動があるお子さんで、キツネ君は学習障害があるお子さんです。
特にスイミング君は情緒的にも幼く、先生も何が悪いのかわかっていないでしょうとおっしゃっていました。
王子に絡まり、バカにしたりするのも、自分が他の子にされることをしてみたいだけだったり、少しからかって面白がっているだけなような気がします。
そして王子がどうして傷つくのかは想像出来ないだろうと思うのです。
スイミング君が怖いのはお母さんで、お母さんに怒られないようにする為には言うことを聞いても、そこに理由はないんです。
なので、何度も同じようなことを繰り返します。
また王子の方も、1週間前にされた意地悪を突然思い出して(スイッチが繋がる)「今日はやり返した」なんて言ってるので、
されたお友達はたまりません。
いきなり過去の出来事でやられても、王子もそこを説明なんか出来ないですし、相手からしたらいきなり絡まれたになっちゃいます。
そんな話を淡々と先生にしていました。
最初は思う存分に暴れていた王子も話を聞きながらのんびりリラックスして寝ています。
(この辺りもいつもと反応が違います<パパ威力なのかな?)
先生は、王子もその子たちもみんなかわいそうだと言いました。
そしてハッチャケ君へ王子が味方するのは空気を読んでないからじゃなくて、ハッチャケ君の心の中の嵐を感じているいるんだろうとのことでした。
敏感な王子だから、そんなハッチャケ君を見捨てることが出来ない優しい心だと思うと。
そんな感じでしばらくお話しをしていますが、王子は超リラックスでく~~く~~寝ています(泣く前に!)
何処にキーがあるのか、先生と何気なく会話しながら探っていたら、
「神様」
この言葉に王子が過剰反応してきました。
先生がつかさずこのキーをキャッチして王子の心の中に入り込んで行きます。
「神様のバカ野郎かな?」
王子が狂ったように泣き出しました。
「ママ、ママ、ママのとこ行く~~~」
3人で抑えて抱きながら、王子がオンオン泣いています。
「神様は王子君のお願いを聞いてくれないかい?」
オンオンオンオンです。
しばらく泣かした後わたしが王子を受け取りました。
そして慰めです。
「王子。神様なんかいないって思った?」
「王子のお願いちっともかなえてくれない?」
「そうだよね。神様ね。ママのお願いもかなえてくれなかったよ」
「ママのママが病気した時、治してくださいって言ってもきいてくれなかった。ママのママが死んじゃった時も生き返らせてってお願いしたよ。でもダメだったんだ」
ママねぇ神様なんかお願いしたってきいてくれないしさ、もうお願いやめようって諦めたよ。
でもねぇ。そんな神様が1個だけ本当に1回だけお願い聞いてくれたよ。
「神様お願いです。子供が欲しいです」
ママねそうお願いしたの。
ママ赤ちゃん出来ない体だったの。
でも欲しいなぁって、来たら嬉しいだろうなぁって思った。
だけどね、やっぱり神様きいてくれなかった。
悲しかったけど、しょうがないから諦めてね。ママお仕事をまた頑張っていたんだよ。
そしたらね。
王子が来たよ。
ママね、王子が来たのすぐわかったよ。
あんまり早くわかったから、病院の先生に「オンナのプロね」って褒められたよ。
「王子。生まれてきてくれてありがとう」
わたしの胸で王子が甘えた声の泣き方になってきました。
そしてまた先生とポチと3人で抱っこしました。
王子が神様を恨みたくなるのはわかるってこと。
神様は心が広いからいくらでも文句を言えばいいこと。
でも神様もママとパパに王子を送ってくれたようにたま~~には嬉しいこともしてくれること。
王子が生まれてから、パパもとても変わったし、ママも王子のおかげで素敵な友達がたくさん出来て嬉しいこと。
王子が2歳のときに作詞作曲して作ってくれた「仲良し家族」の歌が宝物なこと。
わたしたちは3人で仲良し家族なこと。
家族だから、いいこともわるいこともわけあっていいこと。
悲しいときはパパやママに悲しいことをわけてしまっていいこと。
そんなことを先生とわたしでわかりやすくお話しして、王子がまた少し泣いて、その後、ママとパパで王子を抱っこしました。
王子は思う存分に暴れて抱かれる楽しみを味わいました。
ニコニコの笑顔です。
先生が言うには王子の「生まれてこなければよかった」や「消えてしまいたい」はそれくらいに悲しくて苦しいというのをわかってもらうための言葉で、語彙が少ないからわかる言葉で伝えようとした結果だろうということでした。
そして神様のことは理不尽なことどうしようもないような大きな存在の象徴としてとらえて出て来た言葉だろうということでした。
あと、王子が来た瞬間にパパの背中に隠れたのは、パパとの信頼関係がしっかり出来ていて、このくらいになるとママだけでなくパパの存在が大きいので、
とてもバランスよく機能しているということでした。
ポチにも会社の話や悩みを聞いて、同じように考えるといいとアドバイス。
学校も親からしたら楽しいだけでいて欲しくても、楽しいことだけでなく苦しくて辛いこともある。
でも苦しいと楽しいことや本来感じているはずの達成感も忘れてしまったりする。
だけど必ずそれもある。
そんな感じでした。
王子の今日の暴れっぷりはすごかった理由は「パパ居るから遠慮はなかった」とコメント。
帰りにパパお奨めのラーメン屋さんに寄って仲良く帰りました。
先生には今のままの家族で素敵だから、王子君はパパとママがこんなに素敵だからきっと何があっても大丈夫とわたしたちも褒めてもらって嬉しかったです。
さすがだぁ~~阿部先生。
褒めツボ押さえています。
原因はなくなったわけではないけど、少しづつ良い方向へ向かうように頑張ります。
そんな抱っこでした。
長くてすみません。
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