2004-04-19 Mon
おばあちゃまが来てくださってポチも早退をしてくれて、二人で先生の説明を受けてきました。脳外科の教授の先生に脳外科の先生二人、小児科の担当の先生と面談です。
まずは王子の脳波を見ながら癲癇派についての説明を受けました。
王子の脳波の波形は典型的なパターンになっているそうで、右と左とまったく同じような波形でそれが強くぎざぎざに出ています。
これは左右どちらかからの癲癇派がノウリョウという管を通ってどちらかにまで進入し同調して起きている現象だそうです。
そして10秒間の間で休んでる間のないくらいでほぼ1日中強い癲癇派が起きていて、このような波形の場合、外部からの情報を得て脳を発達させることは不可能だそうです。
不可能などろこか、このままですとどんどん機能は失われ、このまま放置しるとどんなに高度な手術をしても脳の機能を戻すことは困難なんだそうです。
王子がした方が良い手術は脳梁離断術と言って、左脳と右脳の間の管を切ってしまうものです。
この手術で王子の出ている発作の中で一番にたちの悪い転倒や脱力といったものはほぼ消えるそうです。
そして分離して初めて脳のどの部位に癲癇派の根源があるのかわるのだそうです。
(つまりこの治療は根治治療ではないんです)
王子のように悪い場合は大抵前頭葉の1番脳の機能にとって大切なとろこに悪玉が潜んでる場合があるので、その場合は脳の機能を保全したままでの手術が今は可能だそうで、また手術でそこを直すことが出来るのだそうです。
王子の脳波は本当に最悪と言っていいほど悪いらしく、命に別状はなくても脳の機能がどんどん失われるということで、早々に手術をした方が良いようです。
そこで本来なら最短でも9月の手術のとろこを緊急用に空けてある場所に無理に入れてしまいたいとおっしゃってくださいました。
そうなると6月のはじめ頃になるそうです。
先生の感では1度ではすまないようでそのことを見据えて大きめに切る予定だそうです。
王子の脳は本当に大変なことになっているんだとわたしもポチもちゃんとした説明をはじめて受けてしみじみと怖くなりました。
いっぱいいっぱいになってる脳なのです。
でも王子は問題行動も出てますが本当に良い子です。カワイイ子です。
手術をお願いしました。
手術の前にはもっと詳しくまた説明をしてくださるそうです。
最短で8週間くらいの入院になるようです。
話しを聞きながらやっぱりどうしてもっと早くにこの病院をみつけなかったのか、手術という方法があるっていう情報をキャッチできなかったのか、
やっぱり自分を責めちゃいました。
「仕方ないよ。本当にわからなかったんだし問題はなかったんだから」
その通りなんだけど、
あの病院を変ろう。
この病院に行こうと思った時の王子は涙が出るくらいに異常でした。
賢く聡い王子からのSOSだったのかもしれない。
本当ならあのままどんどん症状は悪くなっていてもおかしくないのに、王子は奇跡のように最近言葉が増えたりしてますから、
場所がわからなくなるってことも殆どなくなってきてて、おトイレもいけるし、机の上のものも探せるようになってるし、
本来だったら無理なことも王子は頑張ってる。
やっぱり王子は凄いなあと思うのでした。
心の底から人生を恨んだのは2回だけ、母が亡くなった時と王子を失いかけた時だけ。
それでもなかったことにしたいと思ったことは何故かありません。
病気っ子のママだし貧乏だしデブだし(笑)障害児の親になるのかもしれないし、今だったらもうそうなんだろうし、
でも不思議なんですが恨んだり不幸だって思うことはなくって、
ちょっと面倒だなあって思うことはあっても、くたびれたなあって思うことはあっても、
1日1回以上嬉しいことや楽しいこと、あー王子がかわいいなって思って幸せだったりします。
ポチもおばあちゃまも今の王子と居ることの大変さをすごくわかってきてくれてて沢山褒めてくれるのでおだてに弱いわたしは、
そうでしょう?偉いでしょうエッヘンてなものでなんとかやれちゃってます。
唯一やだなあって思うのは王子が園に行けないので一人萌えに浸る時間がないことくらいなんですが、
これもまた夜中ネッターになっちゃえばいいわけで、朝寝坊できるだってことに気がついたら気楽になりました(笑)
なので困ったなあ、面倒だなあって気が重くなることはあるんだけど、手術はやっぱり怖いんだけどそれでもちゃんと幸せです。
今日はおばあちゃまが病院から帰ってご飯の支度は大変でしょうとお小遣いをくれたので(えへへへ)3人で仲良く焼肉食べちゃったし、
明日の朝ごはんも作ってくれたので楽出来ちゃいます。
王子が反抗期なのが悩みの種くらいです。
「あんまり我儘言うならもうママ抱っこで阿部先生に愚痴るからね。いいつけちゃう」
怒ったら王子慌てて
「せんせいにいわないで~ぼくは良い子よ。イイコになる。今度こそ絶対に約束まりましゅ~」
なんて調子の良いことを言っていましたが、週末の抱っこでは全部ばらしてやる~。
本当に病気のせいと反抗期のせいとがないまぜなので困っちゃうのでした。
以上が今わかってるとろこです。
病院から連絡が来て入院の日が決まりますが、ピカピカオフは行きます(力拳)それからGWは一人で遊べそうです(ラッキー)
わかちゃん是非デートしてください。
空いてる?
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前の日記からのコメント流用
ぴっかり (2004-04-20 08:49)
うわあ、王ちゃんのノーミソ、そんなすごいことになっていたとは・・・。確かに、あんなloveryboyだから、気がつかなくても無理ないよねえ。きっと王ちゃんのノーミソは、通常人の3倍ぐらいの成長力があって、ママの溺愛ラブラブパワーでプラス2倍で、合計5倍ぐらいの成長力があるから、脳波のダメージで5分の1になっても平気なんだろうね。
ちょっと思ったんだけど、「病気のせい」でも、「反抗期のせい」でも、「自分で自分のこと、もてあましている」ということについては、同じなんじゃないかなあ。どうでしょう?
ここちゃんの日記がストップしているのが、ちょっと気がかり。でも「ムリしていない」表れだとしたら、ちょっと安心。よよちゃんとだけは、つながってくれているのでしょうね。
★ よよちゃん (2004-04-20 11:51)
さすがぴっかりさん!そうですねえ。自分をもてまあますのは一緒ですねえ。週末にしっかり抱っこの予約が入ってるので王子は励ましと慰めしてもらってわたしは愚痴聞いてもらってきます(大笑)ここちゃんも毎日日記を書く時間はないんだって思うのですが、わたしの日記を読みには来てくれてるので大丈夫じゃなくても大丈夫って思います。二人して只今日記交換日記状態です(笑)
未来のわたしから
とんとん拍子に手術まで進んで、わ~~って感じになっていたわたしたち夫婦でしたが、後から知ったことによると、この手術をしてくださるS医師しか乳幼児のてんかん手術を行っている先生は日本にいなかったのでした。
本来は予約を取るのもひと苦労、手術も予約で相当先になるとこをここまでスムーズにこれたのは、
小児に入院して検査結果を早々に脳外のカンファにかけてくださった小児科医の先生のおかげと、連携が取れていた病院だったことが幸いしました。
さらに、実はS医師はこのときは口には出していませんでしたが、翌年の手術の後に、王子は命の危険があったのだと教えられました。
のうりょうりだんをする前に大発作が起きていたら、よくて植物状態だというくらいに、危ない状況だったため、緊急枠での手術だったのだそうです。
確証は脳波の波形で悪玉がどこにあるかわかるまではわからないことだったのと、わたしたちに話しても防ぐことのできないことだったことから、
むねの中に秘めていてくださったことです。
このときそんなことまで言われていたら、本当につぶれていたかもしれないので、よかったと今では思うのでした。
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