2007-06-12 Tue
退院してきて、学校にも復活。ようやく生活スタイルも落ち着きだして、あとは王子がまた学校リズムに馴れるとこ。
くらいまでやってきた。
このタイミングかなと思ったので、王子に直球を投げた。
つまり、勉強をしないと、人の倍努力しないと結果がどうなるかってことだ。
王子は今(しばらく前から)勉強から逃げている。
苦しくなっている。
周囲からは感受性の高い王子を追い詰めないように、頑張らせすぎないようにと幾度も注意を受けている。
でも、甘やかせばどこまでも甘えるのが子供なのだ。
ここまで甘えて、ここまでは頑張ろうなんてことは出来ない。
だから、わたしは王子に選ばそうと思った。
今の王子なら充分に理解できると踏んでのことだ。
まず王子に勉強が辛いかつらくないか聞いた。
担任が変わって王子はすっかり授業中はお客さんだ。
出来ない。わからない授業を焦りながら、出来ないという劣等感のみで過ごしている。
これは苦しいし辛い。
担任の先生のひとなりも見えて来たのでこの辺りはわたしからの働きかけで改善されて行くだろうが、
この担任の先生と1年お付き合いするには王子は待っていてはダメなのだ。
自分からハングリーに「出来るようになる」と決めないと簡単にお客さんになってしまう。
だから聞いた。
「苦しくない?」
王子は苦しいし辛いと言う。
そうだろうと思うのでまた聞いてみる。
「お勉強がもっと楽で進み方もゆっくりな学校があるよ。そこへ転校することも出来る」
ママもパパも王子がつらくて苦しくて大変すぎるなら、
もっと楽しくお勉強出切る学校へ変わってもいいと思ってる。
そう話すと王子は驚いている。
少し誘惑も感じている。
王子の学校にも特学があるので
「ひまわり組さんのような組のある学校に移るって意味なんだよ」
と話をした。
王子は病院や療育で特学の子たちと触れ合っているのでイメージがしやすかったようで、
ひまわり組さんの名前を出すと首を横にふった。
「変わりたくはないの?」
はっきり聞くと王子は変わりたくないと言う。
それはそうだ。
勉強は苦しいけどその他の面では今の方が楽しい。
「変わりたくないなら、王子はがんばらないと、3年生にはみんなと一緒に上がれないよ」
酷なようだけどこれは事実に近い。
王子にもしっかり自覚してもらわないと先に進まないのだ。
王子はビックリしている。
「お勉強があんまりつらくてついていけない場合ね3年生でひまわり組のあるほかの学校へ転校しないといけなくなる」
そういう可能性が高くなってしまうんだ。
ママはてんかんになったことはないから、王子がどれだけ発作で苦しいのかわからない。
でも今回の入院で大人チームの人たちにたくさんお話しを聞いて、
とてもつらくて苦しくて大変なんだってことはわかった。
ママの想像以上なんだなってことがわかったよ。
気の毒だなって思う。
王子は好きで病気になったわけじゃないからね。
発作があるから、覚えても覚えても忘れるし、覚えるのも本当に大変だ。
すぐに(頭の中の)引き出しがごちゃぎちゃになっちゃうから、必要なときに必要な覚えたことを取り出すのだって一苦労だ。
いやになるのはわかるんだ。
ママとパパが王子なら出来るしがんばれるしって思ったって、
がんばるのは王子だし、結局しなくちゃならないのは王子だ。
応援もできるし一緒にがんばることもできる。
だけど、やらなくちゃならないのは王子なんだ。
変わってはあげれない。
わたしの話を聞きながら王子の瞳はうさぎのように赤い。
今に零れそうな涙を懸命に堪えながら何度も頷いて聞いていてくれている。
この子は本当に賢い。
「だからね。みんなと同じにならなくてもなれなくていいんだ。いつか必ず追いつけば。焦らなくていい。でもね。努力しないと追いつく日は来ないし、努力する姿を見せることも出来ないと、王子には今の学校は無理だねってことになっちゃうんだよ」
わかる?
と聞くと大きく頷いた。
その拍子に涙がポロりと落ちる。
わたしの鼻の奥もツーンとする。
「病気に負けないで欲しい。病気に逃げないで欲しい。いいわけに使わないで欲しい」
本当に大変なんだってことは想像できる。
でも、それでも王子なら病気と仲良くできるってママは思う。
勝つ必要はないよ。
でもね。
病気に逃げても、王子はもう病気になっちゃったんだし、病気は治らないんだ。
だから上手に仲良くしてくしかないんだよ。
そのためのお手伝いならママもパパもくらでもするよ。
「そしてね。ママは知ってる。王子は出来る子なんだよ」
出来る力を持ってる子なの。
わたしの涙も止まらない。
どうして2年生の子にこんなキツイ現実を見つめさせないといけないんだろう。
楽に逃げちゃったっていいじゃないって悪魔の囁きも聞こえる。
でも王子は頑張ったらがんばった分伸びるんだ。
そして出来たときの笑顔は素晴らしいんだ。
今お勉強の全てに自信を無くて、苦しくなってしまっている王子にもう一度出来たときの楽しさ。
出来なかったことが出来ることの楽しさを思い出して欲しいんだ。
普通の子は知らないことを知るという楽しさで学ぶ。
でも王子のような子は知らなくてはいけないこを知れたことを喜ぶために学ぶんだ。
だから王子泣かないで前を向いて一緒にがんばろう。
ぎゅうって抱きしめたら王子が堪えなくれなくて声を上げて泣き出した。
二人で泣いてぎゅうぎゅうして、そうして落ち着いたとき、王子にどうして涙が出たのか聞いた。
がんばらないで今まで逃げていた自分が悔しいと思った。
王子はそう言った。
やっぱり話してよかったと思った。
翌日から王子は諦めなくなった。
くじけそうになるとママに励ましてもらい。
応援時間のが勉強時間より長いくらいだけど、やりとげると前を見出した。
伴走するわたしも正直つらい。
でも
「やさしくなるお薬飲んでね」(抗不安剤のことを王子はこう呼ぶんだ<(笑))
って言いながらお勉強しようとしている王子なので深呼吸いっぱいして優しくなれるようにしながら頑張っています。
少しでも先に進むために。
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